古代インドの思想とウパニシャッド哲学について
古代インドの思想とウパニシャッド哲学とジャイナ教について考えます
・古代インドの文化の基礎を作ったのは、アーリヤ人という人達であり、
この人達が独自の文化を形成した
→アーリヤ人が作った文化の根本が、
カースト制とバラモン教(後にヒンドゥー教に発展)だった
・カースト制度:人々を、バラモン(司祭者)・クシャトリア(武士や貴族)・
ヴァイシャ(庶民)・シュードラ(隷属民/れいぞくみん)の
4つの階層身分に分けた制度のこと
※4つの身分に属していない人は異常なまでの差別を受けている
・バラモン教:4つの身分のうち、最上位のバラモンを中心として、
「ヴェーダ」という聖典(宗教で重要とされている文書のこと)に
基づいて発展した宗教のこと
※バラモン教は多神教で、バラモンを中心とした祭祀(神や先祖を祭ること)などが
基本だったが、祭祀を最高と考える感じになったことに対して
次第に批判が高まっていった
→そこで、「ヴェーダ」に記載されているウパニシャッドというのが
見直されるようになった
※ヒンドゥー教:バラモン教に様々な民族宗教を取り入れたものであり、
現在のインド中心となっている
・ウパニシャッド哲学
・思想の中心は業(=行為)による輪廻とそこからの解脱(悟り)だった
→どういうことか・・
・「霊魂は永久に無くならない」という考え方を前提とするため、
生まれて死んでも、また人間として生まれてくる、
ということを繰り返すと考えた(これを輪廻転生と言う)
・現世の姿は、前世の業の結果だとされていた
→この因果応報の考えは、自分の来世の姿は、
現世の行為によって決まる(自業自得)と考えた
→上のような考えに加えてインドには、「この世は苦しい」と考える風潮があるので、
苦しいこの世を輪廻する状況から解脱する(抜け出す)ことが大切だと考えた
・解脱を得るためにするべきこと
・解脱を得るためには、梵我一如に辿りつくべきだとした
→どういうことか・・
・ウパニシャッドによると、宇宙はブラフマン(梵)と呼ばれる独立したもの
人間はアートマン(我)と呼ばれる独立したもの
によって成り立っていると考えられていた
→これは、両方とも独立したものであり、梵と我が重なり合わさるべきだとした
=これを梵我一如と言い、ここに辿りつくのが大切だと考えた
・梵我一如に達するためには、禁欲などの厳しい修行が必要だと考えた
→このような文化の中から、ウパニシャッド哲学を批判する宗教として、
仏教やジャイナ教が現れた
※ジャイナ教-・開いた人は、ヴァルダマーナという人
・徹底した不殺生(生き物を殺さないこと)を行った
ポイント
・古代インドの基礎を作ったのはアーリヤ人であり、
文化の根本にカースト制とバラモン教を置いた
・カースト制度とは、バラモン、クシャトリア、ヴァイシャ、シュードラの4つに分けたもの
・バラモン教とは、聖典「ヴェーダ」を基礎に置いた宗教のこと
・バラモン教は批判を受けて見直されたところ、ウパニシャッドというのが出てきた
・ヒンドゥー教は、バラモン教に様々な民族宗教を取り入れたもの
・ウパニシャッドの思想の中心は、業による輪廻とそこからの脱却だった
・梵我一如を目指すことで、解脱が出来る考えた
・ジャイナ教の開祖はヴァルダマーナで、徹底しや不殺生を行った