中国思想 -孔子と儒家の思想・仁と礼と徳治主義-

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投稿者:       投稿日時:2013/11/15 01:57      
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中国思想について説明していきます

 

 

・孔子

 

・孔子について

 →・孔子は「巫祝」(神と人との媒介者)だったかもしれない、と言われている

  ・儀礼の本来の意味を求めて「詩」や「書」などの古典を読んだ、と言われている

   

  ※・「詩」(のちに詩経と呼ばれる)-中国最古の詩集

   ・「書」(のちに書経と呼ばれる)-周(当時の中国の王朝)の王室の記録

   →この2つは、のちに儒教の経典(聖人や賢人の教えを書いた本)になる

 

   そのほかに・・

   ・「易経」-占いの書 ・「春秋」-魯の年代記 

   ・「礼記」-礼儀や制度の儒者の説を集めたもの

    などがある

   

   →詩、書、易経、春秋、礼記、の5つをまとめて五経と言う

 

  

 ・なぜ、孔子は五経を学んだのか・・

  →孔子が「朝に道を開かば、夕に死すとも可なり」と語ったように、

   人間の真実の生き方=「道」を求めたから

   ※道を探求することは、自分の人生を全てかけていると言える=生涯学習と言える

 

 

 ・なぜ、道を求めたのか

  →当時の社会は、道、中でも礼が形骸化(形だけあって、中身が無いこと)していると

   感じられたから

  →孔子は、周公という人の政治を理想としていたため、

   失われた礼の権威を回復すべきだと考えた

 

 

 →以上を踏まえた上で・・

  ・孔子にとって大切なのは、礼を支える精神や礼に対しての積極的な心=仁だと考えた

   →孔子は礼と仁が2つともそろって初めて道ができると考えた

 

 

・仁について

 ・孔子は「論語」の中で仁について定義を与えていない

  →仁は、定義によって狭く限定はできず、人間全員に適用できるもの、

   と考えていたから

 ・仁は、個人で違うため、人間にとって最も普遍的な道徳、根源的な愛、と考えた

 ・孔子は仁の例として5つを挙げた

  →・子が親に対する愛や道徳=孝 ・弟が兄に対する愛や道徳=悌  

   ・自らを偽らない愛や道徳=忠 ・他者をあざむかない愛や道徳=信 

   ・他者の身になって考える愛や道徳=恕

    ※孔子は孝と悌を仁の根本とした

 

 

 ※「論語」:孔子の言行録のこと、四書(大学、中庸、論語、孟子)の一つで、

       儒教の根本経典とされている

      →孔子は、儒に見られた呪術的な要素を好まず、

       現実や合理を意識して物事を考えた

       =その時に、徳治主義という考えが生まれた

 

 

 

・徳治主義について

 

 ・徳治主義とは・・

  ※孔子にとって仁は、単に情的なものだけではなかった

   →仁は、自分自身の欲に勝ち、礼という規律に積極的に従うことで達成されるとした

    =この考え方を克己復礼と言い、孔子は「己に克ちて礼に復るを仁と為す」という

     言葉を残した

  

  ・孔子は君子を理想とした

   ※君子:克己復礼のように、仁と礼との実現を目指して日々努力に励む人のこと

       ただし、君子という名前の人がいるわけではない

 

  ・孔子は政治にもこの考え方を適用した

   →孔子は、政治のトップに立つ人が君子になるための行いをして、

    人々を安心させるべきだとした

    ※この考えは、その後、朱子という人によって

     士人(指導的な高い知識を持つ人の階層)に対して

     「修克治人」の教えとして強調されるようになった

 

  →このように、上の人がしっかりすることで、下の人が上の人を見て

   自分もしっかりしようとする考え方へ導くことを徳治主義と言う

   

   ※孔子は、刑罰などを重視する、という法治主義よりも徳治主義の方が重要だと考えた

   

 

 

ポイント

・孔子は、「詩」や「書」を学び、それ以外に易経、春秋、礼記があり、

 それらをまとめて五経と言う

・孔子は、人間の生き方=道を求めた

・孔子は、礼の権威を回復すべきだとした

・孔子は、仁が大切だとした

・孔子は、礼と仁が2つそろって初めて道ができると考えた

・孔子は、仁の例として、孝、悌、忠、信、恕を考え、これが大切だとした

・孔子は、現実や合理を意識して物事を考えた

・仁は自分自身の欲に勝ち、礼という規律に積極的に従うことで

 達成される(=克己復礼)と考えた

 =「己に克ちて礼に復るを仁と為す」という考えを残した

・孔子は、政治のトップに立つ人が、君子になるための行いをして

 人々を安心させるべきだとした

 =このような、上の人の良い行動を見て、下の人が自分の行動を

  良い方向に持って行くことを徳治主義と言う

・孔子は、法治主義よりも徳治主義が良いと考えた

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