ロックについて
ロックについて考えてみます
・ロックについて
※ロックは、基本的に自然状態というものは平和な状態であると考えていた
→理由として、ロックが「所有権」(自分だけのもの)は誰にも邪魔をされない
絶対の権利だと考えたからだと言われる
※「市民政府ニ論(統治ニ論)」や「人間悟性論」などを書いた
・ロックの考え方について
・ロックは、自然権には、他人を侵害してはいけない、という自然法の効果が
備わっていると考えた
・人々が共有する自然のもののうち、労働で得たものは
自分だけのものとして良いと考えた
・それぞれが自分の生活を維持するレベルで満足して、残りの所有権は
譲り合うことが良いと考えた
→このような条件がそろっている状態を自然状態と考えたため、
自然状態は基本的に平和な状態だと考えた
※ロックは、政治による社会も必要だと考えた
自然状態があれば十分かもしれないが、なぜ政治による社会が必要なのか
・ロックは、誰かが他人の自然権を侵害した時に、侵害した人を罰する権利を
個人に任せると、人々の平等が保てなくなると考えた
→そこで、自然権を維持するためには、罰する権利(制裁権)を
国家に委託する(任せる)べきだと考えた
※ホッブズは国家に全てを委託したのに対し、ロックは制裁権だけを委託した
・しかし、国家に制裁権があるからといって、国家が人々を侵害するのは
よいことではなく、国家が人々を侵害してきた場合、
平和が保てなくなる可能性がある
→そのため、もし国家が人々を侵害してきたら、
人々は抵抗権や革命権を使っていいと考えた
・ロックは、国家の権力がより正しく使われるように、
権力の分立を行うことが大切だと考えた
→ロックは、権力を、立法権、同盟権、執行権の3つに分けて、
中でも立法権を優先させた
※ロックは、上のような考え方のため、名誉革命という出来事を
擁護したと言われている
※ロックの考え方は、個人を重視する、所有権を重視する、という立場だったので、
アメリカ独立宣言やフランス人権宣言、日本国憲法の基本的人権などは、
ロックの考え方が土台だと言われている