国際連合と安全保障理事会について
国際連合と安全保障理事会について考えてみます
・国際連合について
※国際機関が平和と安全を守るという考え方は、第二次世界大戦後に国際連合という機関で
改めて考えられるようになった
・国際連合の土台と背景
・国際連合の土台・・アメリカとイギリスによって発表された大西洋憲章というものが
土台になった
※1944年のダンバートン・オークス会議という会議の後に、
国際連合を実際に作る動きが進んでいった
→その後、1945年にサンフランシスコ会議という会議で、
国連憲章(国連での憲法のようなもので、根本的なルールのこと)が考えられ、
1945年10月に国際連合が作られた
※最初の国際連合の加盟国は51カ国だった
・国際連合の目的と存在する委員会について
・国際連合は、様々な面から、国際問題を解決したり国どうしでの協力を
促したりすることが目的だと言われている
→このような目的の達成のために様々な機関が作られるようになった
・機関の例・・総会、安全保障理事会、経済社会理事会、信託統治理事会、
国際司法理事会、事務局などがある
※これ以外に、多くの問題を解決するための専門機関や専門委員会などもある
※事務局について
・国際連合の事務局のトップを国連事務総長と言い、
国連事務総長は、安全保障理事会の意見を土台にして、総会で決められる
※任期は決められてはいないが、歴史的には5年となっていて、
再任(もう一度選ばれること)も可能
・安全保障理事会は、最も強い権限を持っていて、
国際の平和と安全の維持を行う責任を持っている
・安全保障理事会について
・安全保障理事会の構成
→常任理事国(アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5カ国)と、
国際連合の総会で選ばれた非常任理事国(任期が2年で、10カ国が選ばれる)で
構成される
・安全保障理事会に関する手続きの内容については、9か国以上の賛成で決定となる
・それ以外の内容(実質事項と言う)については、常任理事国が拒否権を持っていて、
常任理事国のうち1カ国でも反対をした場合は、賛成とならず、決定もされない
=このようなルールを、大国一致の原則と言う
→以上のようなルールがあるので、常任理事国どうしの間で対立やケンカがあると、
安全保障理事会は様々なことを決めるのが難しくなり、
安全保障理事会の力が極端に小さくなってしまう
※実際に、冷戦の時はアメリカとソ連が対立していたので、拒否権が何回も使われ、
安全保障理事会が上手に機能していなかった
・安全保障理事会が拒否権を使うことで、上手に機能しない時は・・
→総会が、国際の平和と安全のための集団的措置を加盟国に呼びかけることができる
=このような仕組みを、「平和のための結集」決議と言う
※「平和のための結集」決議で集団的措置を呼び掛けるには、
総会で3分の2以上の賛成を得る必要がある
※集団的措置・・平和や安全を破壊した国があった場合、他の国が様々な方法を使って
平和や安全の維持の方向へ持って行くこと
→総会は、通常の会期じゃない時でも、緊急特別総会という名前のもとで
会議を行う事が出来る
・経済社会理事会について
・経済社会理事会とは・・総会の権力の下で、様々な機関と連携を取りながら、
国際的な取り組みをする機関のこと
※経済社会理事会と連携する機関の例
→世界保健機構(WHO)、国際労働機関(ILO)、
国連教育科学文化機関(UNESCO)、国際通貨基金(IMF)など