中世ヨーロッパの文化について③ -中世のルネサンス-
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中世ヨーロッパの文化について、中世のルネサンスを中心に考えてみます
・中世のルネサンスについて
・カール大帝という人は、宮廷にアルクインなどの学者を多く招いた
→この時に、ラテン語による文芸の復興が起こった
=この出来事を、カロリング=ルネサンスという
※この時期には、以下のようなことも起きた
・アルファベットの小文字が発明された
・スコラ学が始まった
※スコラ学について
・スコラ学・・教会の権威を理論的に確立するために、信仰を論理的に
体系化しようとする学問のこと
・スコラ学は、中世特有の学問だと言える
・スコラ学の中で、実在論と唯名論とのあいだの普遍論争という論争は、
その中心的議論だった
※普遍論争について
・普遍論争・・普遍(個別のものを超えてあらゆるものに共通するもの)は、
現実に実体として存在するのか、それとも思考のなかに存在するに
すぎないのか、という論争のこと
実体として存在するのを実在論、思考の中に存在するのを唯名論という
→実在論の代表はアンセルムス、唯名論の代表はウィリアム=オブ=オッカム
という人だと言われている
※ウィリアム=オブ=オッカムは、近代合理思想の基礎を作ったと言われている
・スコラ学は、アリストテレス哲学の影響を受けて、大きな体系になった
・スコラ学は、トマス=アクィナスという人によって大成され、
教皇権の理論的な支柱になった
・十字軍をきっかけに東方との交流が盛んになる12世紀は、
ビザンツ帝国やイスラーム圏から来たギリシアの古典が、
ギリシア語やアラビア語から本格的にラテン語に訳されるようになった
→この動きに刺激されて、学問や文芸も大いに発展していった
=これを、12世紀ルネサンスという
・イスラーム科学も学問に反映されるようになった
→特に、実験を重視するロジャー=ベーコンという人の自然科学は、
のちの近代科学の前段階にもなった
・12世紀ころから、大学も誕生してきた
→今までは、教育と学問の中心は田園地域の修道院だった
※しかし、商業の復活によって教育と学問の中心が都市の大学に移動した
・大学は、教会付属学校を土台にして、教授や学生の組合として出来たのが始まりだった
※大学は、教皇や皇帝の特許状によって自治権を与えられた一種のギルドであったと言える
・当時の主な大学には、神学、法学、医学の3学部があった
※この3学部の下に一般教育を行う人文学部が置かれた
→最古の大学と言われるイタリアのボローニャ大学は法学で、
パリ大学は神学でそれぞれ有名だった
→イギリスでは、パリ大学を模範にして作られたオクスフォード大学と、
そこから分かれてきたケンブリッジ大学が独自の学寮(コレッジ)制をもとにして
発展していった
ポイント
・中世ルネサンスの流れと内容についておさえる
・スコラ学についておさえる
・大学についておさえる
このあたりが今回のポイントです