産業革命期の機械の発明と交通機関の改良について
産業革命期の機械の発明と交通機関の改良について考えてみます
・機械の発明と交通機関の改良について
・拡大する市場に向けての大量生産を可能にする技術革新は、最初は綿工業の分野で、
マンチェスターを中心に始まった
※今まではイギリスの主な工業は毛織物業だった
→しかし、17世紀の終わりからは、インドから輸入された、
より軽い綿布の需要が高まった
=結果的に、綿布と、その原料である綿花は、大西洋の三角貿易で重要な商品になった
※この時に、綿工業がイギリス国内に発達していった
・1733年に、ジョン=ケイという人によって、飛び杼というのが発明されるようになった
→すると、綿織物の生産量が急速に増えて綿糸が不足した
=その結果、以下のようなものが発明された
・1764年、ハーグリーヴズという人の多軸紡績機(ジェニー紡績機)
・1769年、アークライトという人の水力紡績機
・1779年、クロンプトンという人のミュール紡績機 など
→これらの紡績機を通して、良質な綿糸が大量に生産されるようになった
※そこで、再び織物機械の改良が促された
=その結果、1785年、カールライトという人によって力織機が発明された
・18世紀の初めに、ニューコメンという人が蒸気力によるポンプを発明していた
→その後、1769年にワットが蒸気機関を改良するということが起きた
=この蒸気機関が、水力にかわって、紡績機や力織機などの動力として利用され、
生産の効率がさらに高まった
・上のような紡績、織布、動力の様々な部門での発明は、綿工業を繁栄させた
※この裏で、資本家は多くの労働者を雇用する機械制の大工場の経営に乗り出した
→この経営にともなって、以下のような部門も飛躍的な発達をとげた
・機械を製造する、機械工業
・機械の原料である鉄を作る、鉄工業
・蒸気機関や溶鉱炉で使われる石炭を生産する、石炭業 など
・大規模な機械制工業が発達すると、大量の原料、製品、石炭などを
出来るだけ早く輸送する必要が出てきた
=そのため、以下のような流れで交通機関の改良の必要が出てきた
→18世紀の後半には、国内の輸送路として運河網が形成された
→19世紀に入ると、鉄道が運河網の代わりになった
→スティーヴンソンという人によって蒸気機関車が1814年に製作された
※蒸気機関車は、1825年に実用化されて以来、
鉄道は公共の陸上輸送機関として普及した
→1807年には、アメリカ人のフルトンという人が蒸気船を試作した
=その結果、19世紀には交通や輸送の一大改革が起きて、
世界各地を結ぶ産業、貿易、文化の交流の発展に貢献した
※この革命のことを、交通革命という
ポイント
・産業革命期の機械の発明の様子についておさえる
・産業革命期の交通機関の改良の様子についておさえる
このあたりが今回のポイントです