人間の発達についての考え方
※そもそも発達とは
→人間が生まれてから死ぬまでの間の心身の変化の流れのこと
・発達という視点からの人間の特徴
→二次的就巣性、生理的早産(両方ともポルトマンが提唱)
・二次的就巣性・・人間は本来は離巣性に分類されるはずなのに、実際は就巣性である
という性質のこと
※離巣性と就巣性を鳥類と哺乳類に当てはめて考えた
哺乳類の場合
※離巣性-妊娠期間が長い、1回の妊娠で生まれる子が非常に少ない
就巣性-妊娠期間が短い、1回の妊娠で生まれる子が多い
鳥類の場合
※離巣性-生まれてすぐに自分で移動したり捕食したりが出来る
就巣性-親から餌をもらいつつ、時間をかけて活動を始められる
・生理的早産・・人間の胎児は、母親のおなかにいる期間は10カ月程度が限界である
という考え方のこと
※大脳の発達や、二足歩行できるほどの成長が理由
〇発達の考え方
→大きくは孤立要因説、加算寄与説、相互作用説の3種類がある
※発達は、環境と遺伝のどちらかがどの程度関わっているか、ということが重要となってくる
・孤立要因説
→遺伝と環境のどちらか一方だけが発達に関わる、という考え方のこと
※遺伝だけ・・生得説(代表:ゲゼルの成熟優位説)
※環境だけ・・経験説(代表:ワトソンの行動主義)
・加算寄与説
→遺伝と環境が両方影響を与える、という考え方のこと
※代表:シュルテンの輻輳説、ルクセンブルガーの図式
・相互作用説
→遺伝と環境が互いに影響を与えあったものが要因となって
人間の発達に影響を与える、という考え方
※代表:ジェンセンの環境閾値説
※加算寄与説と相互作用説の違い
・加算寄与説・・遺伝と環境がそれぞれ独立して人間の発達に影響を与える
・相互作用説・・遺伝と環境がお互いに関わり合いながら人間の発達に影響を与える
※現状・・相互作用説の支持が多い