ざっくりとした古代ヨーロッパ史 【地中海とキリスト】
ヨーロッパ史のスタート・・南ヨーロッパの地中海を中心とする地域
※なぜ地中海から始まったのか
=地中海が、地中海沿岸にある様々な都市を結ぶ交通路として機能したから
→交通路になることで、ヒトやモノの交流を促し、まとまった古代文明を作った
・文明は最初、東部のエーゲ海から始まった
→その後、文明の中心がギリシア本土に移っていった
=この時、各地にポリスと呼ばれる都市国家が誕生した
※当時、中でも有名だったアテネというところでは、直接民主制を使って民会が行われた
※民会・・成年男子の市民全体が出席する集まりのこと
→そして、紀元前4世紀に、北方のマケドニアというところがギリシア全土を征服した
※マケドニアの王様だったアレクサンドロスは、東方に遠征した
→この遠征によって、インダス川流域にまでいたる大帝国を建設した
=その結果、ギリシア文化と東方文化が融合するヘレニズム文化という文化を成立させた
・一方、イタリア半島では、紀元前8世紀ころに、イタリア人の一派だったラテンがローマという都市国家を作った
=ローマは、強力な軍事力を使って、イタリア半島を統一させた
→そして、紀元前1世紀にオクタウィアヌスが地中海沿岸地域を統一した
※この時に、オクタウィアヌスが帝政を作った
→その後約2世紀間は、ローマ帝国として繁栄し、「ローマの平和」が維持された
※ギリシアとローマの違い
・ギリシア・・精神文化が栄えた、哲学や自然科学に関する学者が学問の基礎を築いた
・ローマ・・実用的な文化を発展させた
※一方で、ギリシアとローマは、共通点もあった
・両方とも、労働の大半を奴隷が担当していた
・キリスト教がギリシアとローマのそれぞれの世界を形作っていた
※キリスト教は、イエスの教えから出発していて、キリスト教が各帝国に広がっていった
※ただし、キリスト教の信者は、皇帝を崇拝することを拒否した
→そのため、キリスト教信者は激しい迫害を受けた
→しかし、迫害を受けてもキリスト教の普及は進んだ
=その結果、ローマ帝国は仕方なくキリスト教を公認した
※4世紀の終わりには、キリスト教を国教とした
・4世紀の後半に、ドナウ川の下流域(ヨーロッパ東部)に西ゴート人という人達がいた
→西ゴート人は、内陸アジアからフン人という人達が押し寄せてきたことを恐れて、ローマ帝国に入ってきた
※この時に、ゲルマン人という人達も一緒に大移動を始めてヨーロッパ内部や北アフリカに進出した
=この移動の結果、西ローマ帝国が被害を受け、5世紀の後半に西ローマ帝国が滅亡した
※ローマ帝国は、当時戦乱や混乱で東西に分裂していた
→加えて、イスラームの人達が地中海に進出してきた
=そのため、ローマ帝国のもとで存在していた地中海沿岸の一体的なまとまりも無くなった
→これらの動きによって、西ヨーロッパは地中海のまとまりから切り離された
※さらに、キリスト教がかなり普及していた
=そのため、西ヨーロッパはキリストの影響も受けながら、独自の道を進んだ