第一次大戦後の日本の混乱の様子をまとめてみた -不景気の日本と中国との関係-
事前に読むと理解が深まる記事
第一次大戦後の日本の混乱の様子
第一次世界大戦後の日本は、不景気が続いていた
※1929年に世界恐慌の影響も受けて、日本の不景気がさらに深刻になった
→不景気によって、以下のようなことが起きた
・都市:多くの企業が倒産、失業者が増えた
・農村:農産物が値下がりし、生糸の輸出が減ったことで、養蚕農家も打撃を受けた
・東北地方や北海道:冷害で凶作になり、「娘の身売り」が問題になった
→不景気に対して、以下のようなことが起きた
・企業の賃金の切り下げや解雇などに対する労働争議が増えた
・農村でも小作争議が激しくなった
※労働争議や小作争議は、治安維持法によって取り締まられた
・財閥が倒産した会社や銀行の合併などによって、さらに勢力を広げた
・財閥と政党政治家が選挙資金などを通して強く結びつき、汚職なども何度か起きた
※汚職は、国民の間で政党政治や財閥に対する不満と不信が強くなった
不景気の裏で、中国の蒋介石が共産党をおさえ、国民政府の手によって中国をほぼ統一した
※日本政府と軍部は中国に介入したが、失敗に終わっている
→一方で、満州では、日本に奪われた権益を取り戻そうとする動きが起きた
※加えて、世界恐慌や日本の不景気が、日本の植民地(台湾や朝鮮)に重くのしかかった
=だから、学生、労働者、農民を中心に、日本に対抗する運動が激しくなった
→1930年には、先住民が警察署や学校をおそっている
→そこで、日本国内では、軍部や国家主義の団体が、恐慌による日本の危機を中国に侵略することで突破していこうとした
※財閥の中にも、軍部と結んで大陸進出を目指す動きが起きた