インドについて -文化・宗教・人口-
インドについて、文化、宗教、人口の面から考えてみます
・インドの文化について
※インドは「インド世界」と言われる
→インドは、他の国と違った特別な動きが見られると言われている
・インドの人口は約10億人で、数百の言語が用いられている
※全国的な公用語はヒンディー語という言語だが、地域によって言語も様々
だと言われている
→そのため、インドの紙幣には主要な17の言語が表示されている
・北部と中部では、インド・ヨーロッパ系言語が主に話されている
・南部では、ドラヴィダ系言語が主に話されている
※州の区分も言語が基礎となっている
・インドは、様々な宗教を生み出した
→ヒンドゥー教徒が全体の8割を超えるが、その他に以下のような宗教もあった
※・ムスリム ・キリスト教徒 ・シク教 ・仏教 ・ジャイナ教
→インドは、上のように多くの宗教を抱え、分離独立の時に宗教観の対立に苦しんだ
=そのためインドは、何かの宗教を国教にしないで、信仰の自由を尊重している
※インドの分離独立の動きについて
・インドは、18世紀にイギリスの植民地になり、1947年に独立した
・独立の時に、ヒンドゥー教徒を中心とするインド連邦と、
ムスリムの多いパキスタンに分離して独立した
・パキスタンの飛び地だった東パキスタンは、
1971年にバングラデシュとして再び分離独立した
・この動きと別に、セイロン(現在のスリランカ)は1948年に独立した
・インドの宗教について
・ヒンドゥー社会は、古くから以下のような状況があった
→・バラモン(祭祀)、クシャトリア(王族・貴族)、ヴァイシャ(商人・職人)、
シュードラ(隷属民)という4つの身分(この身分をヴァルナという)と、
その下の不可触民からなっていた
=これが細分化して、ジャーティとなった
※不可触民は、ヴァルナの枠外におかれた最下層民のことで、
社会生活のすべての面で差別されていた
→憲法で不可触民制は廃止されたが、現在でも差別は社会に根強く残っている
・ジャーティについて
→・ジャーティは、祖先が同じだと信じ、そのうちでのみ通婚する血縁集団だった
・ジャーティは、特定の伝統的な職業についている人が多い
・集団間の儀礼的な上下関係から差別が派生したため、
憲法でジャーティにもとづく差別が禁じられた
・ジャーティには、雇用の斡旋や貧困者の援助など生活を助ける
相互補助の側面がある
・ヒンドゥー教徒はジャーティの規範を守ることでよりよい来世を得ようと努力する
・ジャーティによる差別はなくなっていないが、緩和は進んでいる
=上のような身分制度をカースト制という
※カースト制は、ポルトガル人がヴァルナとジャーティを区別せずに呼んだことによる
・インドの人々は、以下のようにして、生活のなかで伝統を大切にしている
→不殺生の戒律を守って肉食をしない人が多い
→女性の多くは、今も伝統的なサリーをまとっている
※最近は、都市部の若者を中心に変化も見られる
・インドの人口について
※インドの8割以上を占めるヒンドゥー教徒の願いに、子孫を増やして
先祖の祭りを継承することがある
※インドでは、貧しい人々にとって、子どもが重要な労働力で、
老後の安心を得る手段でもあった
→そのためインドでは、独立後も出生率はなかなか下がらなかった
→一方で、医療衛生条件が改善され、乳幼児をはじめとして死亡率が低下した
=そのため、急激な人口増加が生じた
→その裏で、インド政府は1960年代から家族計画の普及に努めてきた
=その結果、1970年代から都市部を中心に人口増加率は低下しつつある
・インドの出生率は地域差が見られる
※そのため、インド北部を中心に、今でも人口増加が激しい地域もある
※乳児死亡率のように、都市部と農村部においても差がみられる
→インドの出生率の地域差は、教育の普及の程度や、貧富の差などの
経済格差も関係している
・人口増加によって、インドは近い将来に中国を追い越して、
世界一の人口を持つ国になると予想されている
※その裏で、失業者の増加や住宅不足などの問題も出てきている
・インドは、今後も経済が成長を続けていけば、中国の場合と同様に、
食料、エネルギー、鉱山資源などの面で、世界の需給関係に大きな影響を与える要因に
なると考えられている
ポイント
・インドの文化についておさえる
・インドの宗教についておさえる
・インドの人口についておさえる
このあたりが今回のポイントです
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つまらん